年々水がきれいになる多摩川、今年も大量のアユが遡上し、珍しいことに今年は支流の浅川でも多くの釣り人の姿を見掛けました。この水質向上に一役買っているのが『浅川水再生センター』です。
日野市の大部分と八王子市の一部の下水を高度処理し、根川を経て多摩川に放水、1日の処理能力は10万4千9百立方メートル、計算してみると、東京ドーム1杯分の処理に12日間弱掛かることになります。汚泥は焼却し資源化、セメント材料等に利用しているそうです。
広大な処理場の横に小川を見付けました。処理された水がレンガ造りの池に注がれ、溢れ出た水は素掘りの溝を遊歩道沿いに流れます。誰が放したものでしょうメダカが2匹、他に小さな魚やザリガニも棲みついているようです。まるで自然のせせらぎのように流れる短い川、その名を『みなみぼり遊水路』といいます。
天然の処理能力を超えた汚水を排出する過密都市。「水に流す」で済んだ時代は遠い過去のこと、今この時も我々が排出した汚水は下水道を流れ、処理再生された水は川へと戻って行きます。
21世紀中に絶滅するのではないかともいわれている人類、発展の名のもとに自然を壊し自然を修復し、果して何処へ向かうのでしょう。そんなことは何所吹く風、生命を宿し始めた『みなみぼり遊水路』は、今日も平然と流れます。
掲載日付:2008/10/01